亀田興毅VSファンランダエダ戦引退後まで語られる世紀の疑惑の真実!
亀田興毅VSランダエダ戦。 WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ、亀田興毅が初のタイトル獲得した試合。
そして、これまでの亀田フィーバーの終焉となった試合です。
最高視聴率50%越え!社会現象にまで発展した世紀の疑惑の判定。
亀田興毅VSファン・ランダエダ戦の真実についてご紹介!!
目次
亀田興毅VSファンランダエダ | 恒例の試合前パフォーマンス
亀田興毅VSファンランダエダ | 恒例の試合前パフォーマンス
恒例の試合前のパフォーマンスは、前日計量の時、ハンバーガーを食べながらキューピー人形(ファン・ランダエタのあだ名の「ベイビー」にちなんだ)を渡すというもの。
ランダエダはジョークと受け取り笑って対応しました。
ランダエタそのお返しとして、試合前の計量の時に紙おむつとおしゃぶりを手渡しましたが、亀田興毅はそれを見るなり受け取ることなく床に叩きつけます。
その後、史郎氏がランダエタに興毅との握手をするように言いますが、ランダエタは拒否します。
それに対して史郎はランダエダに対し強く恫喝するような態度をとります。
・・・亀田興毅選手はともかく、オヤジが出て行くのは反則ですよね(笑)
これまでの試合での相手への言動やパフォーマンスでボクサー・亀田興毅への注目度は凄まじく、この試合の視聴率は関東で42,4%、関西で42.9%を記録し、瞬間最高視聴率は50%を越えました。
この視聴率は同年の全番組中4位だったそうです
この数字には、これまでのこういったパフォーマンスや言動を受けてのアンチの数も沢山含まれており、このきわどい・疑惑の判定というのはそのアンチ達への刺激になったようです。
以前にも書きましたが、こういったヒールは強くて、勝ち続けないといけないんです。
全階級通じて最強と評価されていたパウンドフォーパウンド 最強のチャンピオン・フロイド・メイウェザーのように強くて、文句のつけようもないからなりたつものなんですよね。。
ボクシングマガジンでは、表紙に大きな文字でこの試合を「判定に疑義沸騰」と記され、試合レポートでも明確な差を持ってランダエタが勝利していた」と記されました。
ボクシングコミッションやTBSには5万件を越える電話、ランダエダの母国である、ベネズエラの大使館には、申し訳ないという謝罪の電話まで入れた人がいたとのことでした。
では改めて、これほどの騒ぎとなった亀田興毅VSファン・ランダエダ戦を振り返ってみたいと思います。
亀田興毅VSファン・ランダエダ | 試合内容
ボクシングの試合で、「ダウンを奪われたのになんで勝てるの?」という内容の書き込みをみますが、12回戦である世界タイトルマッチならばダウンを奪われても勝てることはよくあります。
こちらにボクシングの採点に関する記事があるので参考にしていただけると、その理由もわかっていただけると思います。
ボクシングの採点にはルールがありますので、これらのルールに従ってこの試合を振り返ってみたいと思います。
亀田興毅はこれまで11戦をこなして11勝(10KO)というパーフェクトな成績を残しています。
東洋タイトルも獲り、世界ランキング入りして、初めての世界挑戦となります。
対する、ファン・ランダエダは24戦20勝3敗1分 WBA世界ライトフライ級1位です。
今世界戦のジャッジは互角のラウンドもどちらかに10-9をつけ、優劣をつけるようになっています。
しかしこれでは本当に互角のラウンドもどちらかにポイントが流れるために、このどちらかに優劣をつけるテンポイント・マストシステムは僕は良くないと思っています。
例えば僅差のラウンドだったとしてもそこで、どちらかに必ず優劣をつけなければならないならば、亀田に10-9のジャッジと、ランダエダ選手に10-9のジャッジに分かれます。実質ほとんど差がないラウンドにも関わらず2ポイントも差が出ます。
これでは見た目と実際のジャッジングに差が出るのは当然です。
僕は互角のラウンドは10-10でつけます。
もちろん僕は公式のジャッジではありませんし、僕のジャッジングが正しいだなんて思っていません。
単なる一ボクシングファンの意見として考えてください。
1ラウンド、ガードが固い亀田。とにかく高いガードで相手のパンチを阻み、力強いパンチをふるいます。 手数的にはランダエダが多く出していますが、正直ほぼ互角のないように見えますね。
どちらも明確なポイントを奪うことなくラウンド終了間際、ラスト10秒の拍子木がなった直後でした。
ランダエダの右が亀田興毅のアゴに入りダウンを奪います!!
すぐに立ち上がり、ダメージはなさそうだが、1ラウンド目から2ポイントを失うのは痛いですね。
ダウンもあったのでこのラウンドはランダエダの10-8でしょう。
インターバルで赤コーナーに戻ったとき、亀田がトレーナーである父四郎氏にビンタを打たれていたのが印象的でした。
1番動揺しているのは本人なのに・・・。
2ラウンド目、このラウンドも同じく亀田がガードを固め、ランダエダが細かいパンチをコツコツ当てる展開。
1ラウンド終盤にダウンも奪われ、ダメージのことなどを考えるとこのラウンドはあまり攻撃に出ないほうが得策なんでしょうね。。
亀田興毅のガードが固く、ほとんどクリーンヒットはもらいませんが、亀田興毅は手数が少ないので、お互い目立ったクリーンヒットはないままこのラウンドは終了します。
このラウンドはほぼ互角の10-10のラウンドです。
3ラウンド目、このラウンドも難しいですね。。 2ラウンド目と同じ展開で、ランダエダが手数を出すけど、亀田興毅の固いガードを崩せずにいるといった感じです。
でもこのラウンドから亀田は前に出始め、少し積極的に手を出し始めます。
手数は少ないが、パンチ力といった点で、僕の採点は亀田興毅10-9。
4ラウンド目、このラウンドも難しい・・・。 本当に接戦ですね。。 この試合に必ずどちらかに優劣をつけなければならないなんてジャッジも大変だと思います。
この試合は本当にジャッジの好みが思いっきり出る試合じゃないかなと思いますね。
小さいパンチをコツコツ重ねるランダエダと、強固なガードと強打の亀田興毅。
このラウンドは1発亀田興毅いいパンチもらってのけぞりましたね。
亀田興毅もいいパンチを当てて下がらせる場面もありましたが、それは相手の手数を出しているという点で僕の中では相殺ですね。。
このラウンドは・・・ランダエダ選手10ー9でつけました。
またしても亀田興毅コーナーに戻ると同時に亀田史郎氏に叩かれてましたね。。
なんか、、、あれでいいのかなって思います。
僕が当事者だったら嫌だな。。
5ラウンド目、全く同じ展開ですね。。 このラウンド、お互いクリーンヒットはないけれど、たまに当たるパンチに亀田興毅のパンチのほうが力がありますが、ランダエダの方が手数を出し、リングジェネラルシップ(主導権)という点でランダエダのようにも見えます。
互角のラウンドということで10-10をつけます。
6ラウンド目 このラウンドは亀田興毅の右フックのダブル・右アッパーが決まっていましたね。
このラウンドは有効打も亀田だったんじゃないかと思います。
亀田興毅10-9です。 亀田がバッティングにより右目に傷を負います。
7ラウンド目、後半ランダエダが盛り返しましたが、僕は前半の亀田のラッシュや的確な右フックを取りますね。 このラウンドも僕は亀田10-9でつけました。
8ラウンド目、このラウンドも前に出る亀田、脚を使うランダエダという展開です。 距離を詰めた時の亀田の連打がいいと思います。 このラウンドも僕は亀田10-9です。
9ラウンド目、このラウンド、亀田が一気に前に出る力を強めます。 ロープに詰めてのラッシュ。
ポイントが微妙なことはわかってるので勝負に出たみたいですね。
左ボディも何度も当たり、このラウンドも亀田10-9をつけます。
10ラウンド目、難しいラウンドです。 亀田選手の前進と強打をとるか、ランダエダの手数をとるか・・・。 このラウンド、ランダエダのパンチもヒットしていたんですよね・・・
このラウンドはランダエダにつけます。
10-9ランダエダ。
残り2ラウンドですね。
11ラウンド目。前半は同じように前進していた亀田興毅選手だけど、後半打たれて下がり始めます。
下がったところにさらに打たれてクリンチにクリンチを繰り返しようやくゴングに救われます。
このラウンドは明確にランダエダがとったと思いました。
コーナーに戻るとビンタを3発。 疲労のピークで何も考えられないような極限の状態なのに・・・。
ランダエダ10-9
12ラウンド目、最終ラウンド、きっと判定が微妙なことはわかっていたと思います。前進するが下がりながらもランダエダの細かいパンチがはいります。
僕は正確なパンチのランダエダにつけました。
ランダエダ10-9
ここまでの採点を振り返ると、
ゴングが鳴った瞬間、亀田が不安な表情になります。
僕の採点を集計したら
114-115 で1ポイント差でランダエダの勝ちでした。
まぁ、1ポイント差なんで、ほぼ互角だったといっていいと思います。
あれだけ騒がれて社会現象にまでなった疑惑の試合ですが、実際、渡嘉敷勝男氏など、少数ではありますが亀田興毅の勝ちと感じた元世界チャンピオンもいます。
例えば本当に一方的な試合だった場合、元世界チャンピオンという肩書きのある人がそういった発言をするでしょうか。。
元2階級制覇チャンピオンの井岡弘樹氏も、亀田興毅が小差劣勢だったとしながらも健闘をたたえています。
実際試合自体はどちらが勝ってもおかしくない内容だったんですよね。。
ただ、これまでの目に余る態度から、亀田を叩きたいアンチが沢山いただけの話なんです。
こんなのよりも本当に「疑惑」の判定なんて僕は腐るほどみてきましたよ(笑)
判定が出て泣きじゃくる亀田・父史郎氏を見たとき、努力に努力を積み重ねて、それを実現させた人間の姿を見られました。
インタビューで言葉にならない涙声で、「オヤジのボクシングが世界に通じると証明できてよかった」と、肩にかけたベルトはオヤジにプレゼントすると語り、自分の腰よりも先に史郎氏の腰にベルトを巻きました。
改めてこの姿をみて胸が熱くなりました。
まだ10代の少年が人生をかけた努力をして、それが実を結んだ瞬間です。
しかし、この喜びと感動のひと時は、夜があけると地獄に叩き落とされることになるんですけどね・・・。
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