ボクシング 木村翔VS五十嵐俊幸 | 年末・大晦日の日本人対決!
オリンピックを連覇した中国の英雄、ゾウ・シミンから11ラウンドKOでタイトルを奪取した木村翔が年末の大晦日のリングで初防衛に臨む!
挑戦者は元世界フライ級チャンピオンの五十嵐俊幸!
テレビ情報:TBS系列で全国中継!
木村翔 戦績:18戦15勝(8KO)1敗2分
五十嵐俊幸 戦績:28戦23勝(12KO)2敗3分
2017年の年末もボクシング界の総決算ということで熱い試合が繰り広げられます。
12月30日には井上尚弥の7度目の防衛戦と拳四郎。
12月31日には田口良一の統一戦と京口紘人・そして木村翔が保持する世界タイトルの防衛戦を行います。
木村翔のWBO世界フライ級のベルトに挑戦する挑戦者はなんと日本人!
元WBCフライ級チャンピオンの五十嵐俊幸です。
2017年の年末のボクシング興行についてはこちらの記事をご覧くださいませ。
ボクシング 2017年 年末・大晦日の世界タイトルマッチ情報
目次
ボクシング 五十嵐俊幸VS清水智信 | 日本フライ級王座統一戦!
五十嵐俊幸VSソニー・ボーイ・ハロ | 初の世界タイトル獲得!
ボクシング 木村翔VS五十嵐俊幸 | 勝敗予想”>ボクシング 木村翔VS五十嵐俊幸 | 勝敗予想”>ボクシング 木村翔VS五十嵐俊幸 | 勝敗予想
チャンピオン・木村翔の戦歴
木村翔 プロボクシング戦績:18戦15勝(8KO)1敗2分
1988年生まれの29歳で、中学時代からボクシングをはじめます。
しかしいったんは競技から離れます。
最近はキッズボクシング等も流行っており、幼少時代からボクシングをしている選手も多い中、木村が本格的にプロを目指し、ボクシングをはじめたのは23歳の時。 かなり遅いスタートとなります。
2013年4月にデビュー戦を行うがなんと1ラウンドKO負けでキャリアをスタートさせます。
まさかこの選手が、4年後にはあの中国の英雄のゾウ・シミンを破り世界タイトルを獲得するとは誰も思わなかったでしょう。
さらに2014年には新人王戦に出場するも、9月の準決勝で、引き分けで決勝進出を逃します。
つまり新人王もとり逃しまいます。
2015年5月に後楽園ホールで行われたB級トーナメントの決勝で判定勝ちをおさめB級トーナメントで優勝を果たし、そこから木村の快進撃が始まります。
2016年2月29日に行われた寺次考有希との試合で3ラウンドTKOで勝利を収めると4月には日本ライトフライ級13位にランクイン!
地道に勝ち上がってきた木村にとって転機となった試合は2016年11月23日のWBOアジア太平洋王座決定戦ではないでしょうか。
木村翔VS坂本真宏 | WBOアジア太平洋王座決定戦!
2016年11月23日、住吉スポーツセンターで当時日本フライ級12位にランクされる坂本真宏と空位のWBOアジア太平洋王座を争います。
両者一進一退の攻防を繰り広げ、結果は判定へともつれ込みます。
結果2-0の僅差判定勝ちを収め木村はWBOアジア太平洋チャンピオンと輝き、初のタイトルを獲得しました。
このタイトルはWBOの傘下のタイトルなので勝利することでWBOの世界ランキング入りが保証されています。
2017年1月、木村翔はWBO世界フライ級7位にランクイン!
その後1度調整試合を挟み、同年7月11日に初防衛戦を行うことが一旦は決まりましたが、この時木村にWBO世界フライ級チャンピオンのゾウ・シミンと対戦するという話が舞い込んで来ました。
このゾウ・シミンとは、2004年のアテネオリンピックで銅メダル。北京・ロンドンの両オリンピックで金メダルを獲りプロに転向した元アマチュアエリート。
プロ転向後も、一度はアムナット・ルエンロンに黒星をつけられるものの、10戦目にはWBO世界フライ級のベルトを巻いた中国のスター選手です。
そのゾウ・シミンの初防衛の相手として木村に白羽の矢が立ちました。
ボクシング 木村翔VSゾウ・シミン | 奇跡の王座獲得!
戦前の予想は100%無理! この試合に勝つのは日本人がヘビー級チャンピオンになるより難しい!!
ネット上でもかなり厳しいことを言われていました。
ただ、このチャンピオンのゾウ・シミンはアマチュアではスーパースターでしたが、明らかにスタイルがアマチュア向きであり、プロ向きではないということで以前から「おいしい」とは言われていました。
しかしまさか、、国内では下位のランカーとしか試合をしていない木村が勝利するとは誰も思ってはいなかったのではないでしょうか。
木村は序盤からチャンピオンゾウのボディを中心に攻撃を繰り返し、ゾウのスタミナを奪っていきます。
チャンピオンゾウ・シミンはボクシングのテクニックはあってもパンチ力が弱い!
ゾウのパンチをもらってポイントをとられてもしつこくボディ攻撃を積み重ねていきます。
その甲斐があってか、終盤になるにつれてチャンピオンの足が止まりはじめ、11ラウンドに完全に足が止まったところに連打で試合を終わらせました。
WBOアジア太平洋のタイトルを獲得したとはいえ、内容は日本の下位のランカーとの王座決定戦。。
ほとんど日本の上位ランカーや世界ランカーとは戦うことなくついに木村は世界チャンピオンに輝きます。
戦績は18戦15勝(8KO)1敗2分。
・・・改めて、凄い経歴ですね。。しかしこの木村、デビュー戦でいきなり1ラウンドKO負けを喫してから17戦、一度も負けを知りません。
また、この2回の引き分けも7戦目と8戦目となっておりますので、ここまで10連勝をしております。
勢いに乗り、そのまま減速することなく世界のベルトまで手にしたシンデレラボーイは次戦、元オリンピアンで世界王者である五十嵐俊幸と拳を交えます。
木村の真価が問われる試合。
注目が集まります。
挑戦者・五十嵐俊幸の戦歴
上記のチャンピオン・木村翔とは正反対の、常に注目を浴び続けてきたのがこの五十嵐俊幸です。
五十嵐俊幸はアマチュア時代、日本代表勢のなかで唯一オリンピックの本戦に進むことができたアテネオリンピックのオリンピアンです。
高校時代はインターハイ・国体で全国優勝し、アマチュアボクシングの名門中の名門・東京農業大学に進学し、全日本選手権も連覇しています。
オリンピックでは1回戦負けをしてしまいましたが、井岡一翔や井上尚弥ですら出場できなかったオリンピックの本戦に進むということは素晴らしい実績です。
アマチュアでは通算95戦77勝(16Ko・RSC)18敗の戦績を残します。
大学を卒業後は名門・帝拳ボクシングジムに入門し、プロボクサーの道を歩み始めます。
元オリンピアンのプロ転向には注目が集まります。
その期待に応える可能用に五十嵐は勝ち続けます。
6戦目には一度引き分けを挟んでしまいますが、7戦して6勝1分。
そして当時の日本フライ級チャンピオンだった清水智信が日本タイトルを持ったまま当時のWBC世界フライ級チャンピオンの内藤大助に挑んだために設置された日本フライ級暫定王座決定戦に出場するチャンスをつかみます。
五十嵐は日本フライ級暫定王座決定戦で金城智哉に2-1の判定で勝利を収め、暫定とはいえ初のタイトルを獲得!
しかしこのタイトルを獲得したことで、当時の正規日本フライ級チャンピオンであり、後のWBA世界スーパーフライ級チャンピオンでもあり、同じ大学の先輩にもあたる清水智信と日本フライ級王座統一戦を行うことになってしまいます。
ボクシング 五十嵐俊幸VS清水智信 | 日本フライ級王座統一戦!
2008年12月23日、両国国技館。
内藤大助に逆転KOで敗れた清水聡と暫定タイトルを獲得した五十嵐俊幸との間で日本フライ級王座決定戦が行われます。
この清水智信は五十嵐の母校・東京農大の先輩であり、主将を務めていたトップアマの選手です。
左リードとスピードに定評があるボクサーで、その技巧で後にWBA世界フライ級チャンピオンに輝きます。
結果は判定に持ち込まれ、10ラウンド0-3(92-98、2者が93-98)の判定負けとなりプロ初黒星を喫してしまいます。
その後数戦の外国人との再起戦で勝利し、2011年2月5日には清水智信が返上したタイトルを王座決定戦で勝利し日本フライ級タイトルを獲得します。
その後初防衛に負傷判定勝ちをおさめたあと、世界タイトルの指名挑戦者決定戦を行うチャンスに恵まれ、その試合に勝利することでついに世界タイトルのチャンスが訪れます。
五十嵐俊幸VSソニー・ボーイ・ハロ | 初の世界タイトル獲得!
2012年7月16日、当時のWBC世界フライ級チャンピオンであるソニー・ボーイ・ハロに挑戦します。
この試合はアマチュア上がりのテクニックとスピードで五十嵐が優勢に出るものの、チャンピオンも力のあるパンチで応戦。
結果は2-1のきわどい判定ではあったものの五十嵐が勝利し、WBC世界タイトルのベルトと、ハロが保持していたリングマガジンのフライ級タイトルを獲得します。
その後初防衛では後に井上尚弥と対戦する名チャンピオン・オマールナルバエスの実弟であるネストール・ナルバエスと対戦し、2-1の判定勝ち。
2度目の防衛戦では元WBAミニマム級チャンピオンであり、同級6位の八重樫東を挑戦者に迎え2度目の防衛戦を行います。
この八重樫は五十嵐が大学時代アマチュアのリングで対戦経験があり五十嵐の4戦4勝をおさめています。
五十嵐自ら志願して行われた一戦ですが、終始五十嵐に主導権を握られる形となり、3-0の大差判定負けを喫し2度目のタイトル防衛に失敗し、王座陥落してしまいます。
その後は外国人選手と8戦行っていますが6勝2分。
最新の試合は2017年4月1日に現在WBAライトフライ級14位にランクされているミゲール・カルタヘナと10回戦を行いましたが、偶然のバッティングにより五十嵐が負傷し、ルールにより引き分けとなり、それ以降は試合を行っておりません。
ボクシング 木村翔VS五十嵐俊幸 | 勝敗予想
木村翔・五十嵐俊幸。両者のこれまでの戦歴を記載しましたが、、世界の頂点を争う試合としてふさわしいものかどうか・・・と思えてきますね。。
今まで世界レベルの選手とはゾウ・シミン以外に試合をしたことがない木村翔にとって、この五十嵐戦は世界レベルの力があることを証明する一戦になるでしょう。
・・・世界チャンピオンに対し、世界レベルの力を証明しろというのはおかしな話ではありますけどね。。
そして五十嵐にとっても八重樫に敗れて失った世界チャンピオンという肩書を取り戻すための大切な一戦となりますね。
木村翔は、確かに世界チャンピオンになるまでのいきさつには疑問を感じますけど、そのような声は防衛を重ねていけばふきとびます。
オリンピック連覇のゾウ・シミンをKOした事実は本物ですからね。
木村VS五十嵐 試合内容
1ラウンド
まさにエリートVS雑草という名にふさわしい立ち上がり。
ジャブと素早いフットワークで基本に忠実なボクシングを遂行する五十嵐に、木村はラフな大振りなパンチを武器に頭を低くして前進してプレッシャーをかけます。
五十嵐は早い動きで木村をさばこうとするが、木村の大振りのパンチがかすめます。
被弾もありましたが、そこまで深くは当たっていない様子。
若干チャンピオン木村有利か
2ラウンド
2ラウンドに入り木村はプレッシャーを強めます。
大振りなパンチを回します。
パンチが大きいのでなかなか当たらないけど当たったときは恐ろしい。
しかし振りが大きく体勢が崩れているのは危険なところ。
五十嵐の素早いフットワークに木村はがむしゃらにくらいつくように距離を詰めパンチを振るいます。
3ラウンド
五十嵐はこのラウンドに入りジャブの数を増やします。
木村のパンチが大きい。 この勢いが後半まで持つのか。。
しかし一発当たれば試合が一気に傾きそうなパンチ。
プレッシャーは凄まじいけどなかなか五十嵐をとらえることはできません。
4ラウンド
このラウンドもチャンピオンの木村が前に出ます。
五十嵐は素早く小さいパンチを早い連打を打ち込みます。
ラスト30、五十嵐が空振りではなくガードで木村のパンチをしのいだ瞬間、木村が怒涛のラッシュをかけます。
ブロックの上でもパンチが当たればガンガン出ていきます。
5ラウンド
これだけ4ラウンドパンチを振り回しても木村のスタミナは切れません。
ラウンドの序盤からパンチを振り回します。
空振りは空振りはとてもスタミナを使います。 チャンピオンの木村は相当な練習を積んできたのがよくわかります。
しかし五十嵐のフットワークも止まりません。
五十嵐は木村の大振りのパンチに慣れてきたのか、パンチを被弾する数が減ってきたような気がします。
6ラウンド
ラウンド開始と同時に走って相手のところまで行く木村。
このラウンドは五十嵐も足を使わずに頭をつけて打ち合います。
チャンピオンの木村は一発当たるとその後が凄い。 なりふり構わず連打してきます。
木村の右の上の古傷が開きかなり流血しています。
7ラウンド
五十嵐もかなり積極的に手を出し始めます。
手も早いし足もはやい。
五十嵐の傷は偶然のバッティングにより切ったようです。
つまりもし試合続行不可能となった場合は負傷判定ということでここまでのラウンドの採点で試合が決まります。
後半木村若干スタミナが切れたのか失速したような気がします。
スタミナが切れたのであればあと5ラウンドというのは長い。
8ラウンド
インターバルで復活したのかラウンド序盤から木村は前に出ます。
1分20秒が過ぎたころ、木村のパンチがクリーンヒットし五十嵐が下がります。
これをチャンスと見た木村が一気に試合を決めるためにラッシュをかけます。
凄まじいラッシュですが何とか五十嵐はそれを凌ぎ切り、後半は逆にチャンピオン木村のうち疲れが見えてくる。
9ラウンド
お互いに傷を負い流血戦になっています。
変わらず木村は大きなパンチを振るいながら五十嵐に迫ります。
2分30秒を過ぎたころ、木村のパンチが五十嵐にクリーンヒット。
動きが止まった五十嵐に木村は怒涛のラッシュ!
五十嵐はそれをさばききれず、連打に巻き込まれそこでレフェリーが間に入り試合を止めました。
インタビュー
今日は僕の力を試される試合だったと思います。
勝ててほっとしています。
サウスポーは苦手意識があったのですが、近づいたら右も左も変わらなかったです。
今日は背中に声援を感じた試合となりました。 ありがとうございます。
僕はまだまだ強くなれる。
来年ももっと頑張りますのでよろしくお願いします。
今日は目標のV1を達成したのでオールスター感謝祭期待してます。
ありがとうございました。
また新しい情報が入り次第追記していきます。
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